山脇胃腸科内科神経内科|四日市コラム | 山脇胃腸科内科神経内科|四日市 - Part 2

栄養士による健康コラム

3月の管理栄養士コラム

2012年3月14日

 最近久しぶりに体重計に乗ったら、体重が…。体重測定は毎日したほうがいいですね。気づいたときには、あれ??っとなってしまいます。毎日測定していれば、今日はこれだけ増えた、減ったがわかるので、私も毎日体重を量っていかなきゃいけないなあと思わされました…。今月は脂質異常症についてです。
脂質異常症とは、血液中の脂質が高値または、異常値を示す状態を言います。血液中の脂質が増えても、体は痛くもかゆくもありません。体調の変化もないので、なかなか自分では気づくことが出来ません。なので、「脂質異常症ですよ!!」といわれてもピンとこずに放置してしまうことも…。放置してしまった脂質異常症は、どんどん血液中の脂質が多くなってどろどろ血液になり、血管の壁にぺたぺたと脂質がこびりついて、固まっていきます。これが動脈硬化です。動脈硬化でも特に体調に変化はなく、これまた放置してしまうと、欠陥にこびりついた脂質がどんどん増えてついには、血管がつまって破裂してしまいます。これが心筋梗塞や脳梗塞の原因になってはじめて脂質異常症の怖さを知ります。

脂質異常症の診断基準
高LDLコレステロール血症   140mg/dl以上
低HDLコレステロール血症    40mg/dl未満
高トリグリセライド血症    150mg/dl以上
(中性脂肪)

脂質異常症を予防するために食事で気をつけることは…??
 
☆ 適正な体重を維持するために、エネルギーのとりすぎに気をつけましょう。
 エネルギーの摂り過ぎ(食べ過ぎ)は、中性脂肪の増加につながっていきます。

☆ 食物繊維を積極的にとりましょう。
 食物繊維は体内の余分なコレステロールを体外へ排出してくれる働きがあります。食物繊維がたくさん含まれる野菜や海藻類やきのこ類を積極的に食べましょう。

☆ コレステロールが多く含まれる食品は控えるようにしましょう。
 体内のコレステロールの2割~3割が食事から摂取したコレステロールで、後の7~8割は体内で合成されたコレステロールです。コレステロールを多く含む食品を控えるに越したことはないのです。
コレステロールを多く含む食品
するめいか・レバー・たらこ・卵・うなぎの蒲焼・ししゃもなど

☆ 飽和脂肪酸を多く含む食品を控える。
 飽和脂肪酸はコレステロールを上げるとされています。コレステロールを含まなくても、飽和脂肪酸を含む食品でコレステロールを上げてしまいます。
飽和脂肪酸を多く含む食品
牛や豚の脂身・バター・牛乳・チョコレート・ショートケーキなど。

☆ 糖質の摂りすぎに注意!!
 糖質の摂りすぎは中性脂肪の増加につながります。甘いものの食べすぎには注意です。あわせて果物の食べすぎにも注意です。

今月の献立

小松菜と豚肉の炒め物
(材料)  一人分 269kcal  塩分0.9g
小松菜  100g
豚ももスライス  70g
しょうゆ 小さじ1
 酒    小さじ1
しょうが   1g      調味料  
にんにく  1g
砂糖  小さじ1/2
ごま油  大さじ1
塩・こしょう 少々

① 豚ももスライスは食べやすい一口大の大きさに切って調味料で漬け込んでおく。
② 小松菜を食べやすい大きさに切り、茎の部分と葉の部分に分けておく。
③ フライパンにごま油を入れて①を炒めて取り出し、そのまま②の茎部分を少し炒めてから、葉の部分を炒める。
④ 最後に取り出した肉をフライパンに戻し、お好みで塩・コショウを入れて味を整えたら出来上がり。

かぶのスープ
(材料) 一人分   35kcal 塩分 0.8g
かぶ  30g
ねぎ  5g
卵 1/4個
中華だし  1g
しょうゆ 小さじ1/3      A
塩 少々
水 200ml
片栗粉 1.5g

① かぶは一口大に切り、ねぎは小口きりにしておく。
② Aとかぶを煮立たせ、かぶに火が通ったら水で溶いた片栗粉を入れかき混ぜたら、そのままかき混ぜながら溶き卵を入れる
③ 最後にねぎを入れたら出来上がり。

参考文献
栄養と料理 2004年 3月
厚生労働省ホームページ 脂質異常症

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2月の管理栄養士コラム

2012年2月10日

 インフルエンザが三重県・愛知県で流行っているそうで、きちんとした自己管理をして感染を防ぎましょう。受験中の皆さんはくれぐれも注意してほしいものですね。
 先月はビタミン様物質についてお話しましたが、今月は機能性栄養成分についてです。

 機能性栄養成分とは、必須栄養素以外で健康に良いとされている栄養素を総称しています。サプリメントや食品として市販されていることがほとんどです。
 基本的には天然由来のものなので、医薬品のような効果は期待できません。それでも、栄養素の不足を補ったり、体質改善をはかるうえで有効に働きます。ただ、食品とはいえ、過剰摂取すると、支障が出る場合もあるので、商品のラベルや注意書きを良く見て摂取しましょう。ここで、いくつかの機能性栄養成分について紹介します。

カテキン
緑茶に含まれる苦味成分で、ポリフェノールの一種です。カテキンは胆汁酸の排泄を高め、血液中のコレステロール増加を防ぐ働きがあります。その結果、動脈硬化や脳梗塞の抑制につながります。また、抗がん作用についても効果が認められています。他には口臭予防、虫歯予防、腸内有用菌を増やす効果がみられます。

大豆サポニン
 大豆サポニンは、大豆の渋みや苦味の主成分になります。大豆サポニンには強い抗酸化作用があり、体内で脂質の過酸化を防ぐ作用があります。そのほかの作用としては、肝機能回復、血中のコレステロールを低下させる働きがあります。
 大豆サポニンを多く含む食品としては大豆製品全般です。

アントシアニン
 アントシアニンはナスの皮などに含まれる紫色の色素です。抗酸化物質で、目の機能を向上させる栄養成分としても注目をあびています。アントシアニンはロドプシンの再合成を活性化させて、疲れ目を予防する働きを持っています。そのほかに、肝機能の回復効果もあります。
 アントシアニンを多く含む食品としては、なす、きゃべつ、紫芋、ブルーベリー、ぶどうなど。

大豆イソフラボン
 大豆の胚芽部分に含まれるポリフェノールの一種です。体内で女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをします。そのほかには、前立腺がん予防、骨粗しょう症予防、美肌効果があります。
 大豆イソフラボンを多く含む食品は大豆製品全般です。

今月の献立

豆乳トリュフ

チョコレート 100g
調整豆乳 25g
生クリーム 25g
ココアパウダー 適量

1. 大・小の二つのボールを用意し、細かく刻んだチョコレート・生クリーム・調整豆乳を小さなボールに入れ、大きなボールにはお湯を(60℃くらい)を入れ、大きなボールを使ってチョコを溶かす。
2. 溶けたチョコを好きな型に取ったり、形を作ったりして冷蔵庫で冷やして固める。
*ラップやスプーンを上手く使ってね。
3. 固まったチョコにココアパウダーをふるいにかけながら、まぶしたら出来上がり。

白菜の梅おかか煮

白菜 75g
しめじ 10g
かつお 適量
梅肉 2g 
しょうゆ 小さじ1/4
だし汁 80cc

1. 白菜やしめじは一口大に切る。(白菜は葉の部分と軸の部分に分けておく)
2. だし汁としょうゆを入れ、しめじ・白菜の軸の部分をひと煮たちする。
3. 白菜の葉の部分と梅肉をいれて、白菜としめじに火が通ったら、適当なかつおを入れて出来上がり。

参考文献 栄養成分の事典 新星出版社

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1月の管理栄養士コラム

2012年1月15日

新年明けましておめでとうございます。ついに2012年です。今年は20代最後の歳…(笑)
。楽しんでいきたいと思います。今月は女性が特に気になるのでは…??注目されている微量栄養素についてです。
 テレビのCMでもたくさんの健康に良いとされるサプリメントや食品を目にします。今月はそんな注目をされている、微量栄養素についていくつか紹介したいと思います。
 ビタミン様物質
 現在ビタミンとして認められているのは、13種類ですがその他にもビタミンと似た働きや、ビタミンを助ける作用を持つ物質があります。これらは、欠乏症がなかったり、体内でも合成されることから、ビタミンではなく、“ビタミン様物質”といいます。
 どこかで聞いたことのあるビタミン様物質としては、コエンザイムQ10、カルニチン、ルチン、イノシトール、コリン、ビタミンU、ビタミンP、リポ酸…などですが、どうでしょう??以前にも話題の成分で紹介させてもらいましたが、前回と重複するところもあるかとは思いますが、コエンザイムQ10、ルチン、イノシトール、ビタミンUについて簡単に紹介します。

コエンザイムQ10
 脂溶性ビタミン様物質でビタミンQとも呼ばれます。1970年代から医薬品として利用されていましたが、2001年に食品への利用、2004年には化粧品への利用が認められました。
 コエンザイムQ10の作用としては、強い抗酸化作用で、特に細胞膜が酸化するのを防ぎ、ビタミンC、Eを再生させる働きがあります。このため、老化を防ぐ成分として注目を浴びています。
 肉類や魚類、種実類に多く含まれています。特に、レバーやもつ、牛肉、豚肉、かつお、まぐろ、真いわし。

ルチン
 ビタミンPの一種で、コラーゲンを作るビタミンCの働きを助けて、毛細血管を丈夫にします。食品ではそばに多く含まれています。血圧を下げる働きがあり、動脈硬化の予防も期待されています。

イノシトール
 水溶性ビタミンB群の仲間で、体内でも合成されますが、食事でもとったほうがよいとされています。イノシトールの作用は、脂質の体内での移動をスムーズにして、肝臓に脂質をためにくくするので、脂肪肝を予防できます。また、コレステロールの代謝もよくするので、動脈硬化の予防にも期待されています。
 オレンジ、スイカ、メロン、グレープフルーツ、レバーや落花生に含まれます。

ビタミンU
 キャベツから発見されたので、「キャべジン」とよばれ、胃薬の名前に使われていることはよく知られています。胃潰瘍や十二指腸潰瘍を防ぐビタミン様物質です。
 キャベツ、レタス、パセリ、アスパラ、牛乳、卵などに含まれます。
 

今月の献立

桜海老チャーハン  414 kcal 塩分1.4g

材料(1人分)
ご飯 150g
卵 1個
ねぎ 10g
しょうが 1g
油 小さじ2
桜海老(干し) 1.5g
塩・コショウ 少々
中華だし 小さじ1

① しょうがはみじん切りにしておく
② 油を入れたフライパンにしょうが、ねぎ、をさっと炒めて香りがたったら、桜海老を入れて軽くいためる。
③ ご飯を入れて、全体を軽く混ぜたら、溶いた卵を全体に入れ、ご飯がぱらぱらになるまでいためる。
④ 最後に中華味・塩・コショウで味をつけたら出来上がり。

かぶのキムチ和え  17kcal 塩分0.6g

材料(1人分)
かぶ 25g
キムチ 25g
 かぶを一口大の大きさに切って、キムチと和えてしばらく冷蔵庫で置いておいたら出来上がり。

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